ここ十数年くらいで一気に普及してきた印象のある電動アシスト自転車ですが、2008年の道路交通法施行規則改正によって、モーターによる補助力が50%から66%に上がったのがきっかけになったようです。
坂道など漕ぐ力が1/3で済むので、これは楽になりますよね。
幼児二人同乗基準なども出来て、電動アシスト自転車イコール幼児同乗用自転車のイメージが強くなって、筆者の購入対象の種類の自転車ではないとずっと感じていました。
実際、今でも街中で見る電動アシスト自転車の多くが幼児向けシート付のように感じます。
購入のきっかけ
自転車を買い換える頻度はそれほど高くないと思われます。
筆者も自転車の買い換えは、確実に自動車を買い換えるタイミング以下になっています(笑)
買い換えるタイミングでないと、積極的に探そうとしませんし、またあまり自転車の広告なども見かけなかったり、普段ショップに足を運ぶこともないでしょうから、自転車が趣味の方でもない限り、あまり今どんな自転車が出回っているかなども気にすることがないのではと思います。
筆者が今回購入した、パナソニック ベロスターの存在を知ったのは、スーパーのチラシでした(汗)
普段、スーパーのチラシなんて滅多に見たりしないし、ましてやその中の自転車の広告なんて目にすることもないのですが、たまたまチラシ写真にあったベロスターのスカイブルーが目に飛び込んで来て、一気に一目惚れしました(笑)
筆者はデザインから入るタイプで、スペックは納得できれば良い程度と考えるため、このような購入スタイルになっています。
ちなみに、筆者の自転車の利用形態は完全に買い物などの日常利用であり、スポーツ用途ではありません。
東日本大震災後に、いざとなった時にどこでも移動できるように本格的なモトクロスバイクを購入しました事がありますが、結局不整地を走るような使い方はしなくて、逆に泥除けやカゴ、チェーンカバーがなく、スタンド、カギ、ベルが後付けなところ、サドルの幅が狭くてすぐにお尻が痛くなる点を日常利用で不便に感じてました。
また、これまで車に積んで、外出先で利用出来ると便利と考えて、折り畳み式を購入する事が多かったのですが、結局そのような利用の仕方をしたことがなかったので、今回折り畳みは不要と判断しました。
お勧めは国産メーカー製!
現在、電動アシスト自転車のシェアは、パナソニック、ヤマハ、ブリヂストンで殆どを占めているそうです。
筆者は拘りのある物以外はノーブランドや中国製でもあまり気にしないタイプなのですが、電動アシスト自転車は国産ブランドを選択すべきと思いますし、お勧めします。
やはり、車やバイクに近い特性を持っていて、安全性に影響する品質を気にした方が良いと思うのと、故障時の保証の問題や、不要になったとしても大きさ的に気軽に捨てにくいので、多少でもリセールバリューがある方が良いと思うからです。
パナソニック内での比較
パナソニックの電動アシスト自転車内のラインナップではスポーツモデルに分類されます。
(他は、子乗せ、ショッピング、通学、ファッション、ビジネス)
いわゆるクロスバイクに該当すると思われ、程よいスポーツ感と実用性が筆者の用途とニーズにマッチしています。
パナソニックのスポーツタイプ電動アシスト自転車内で比較してみました。
ベロスター | ハリヤ | XEALT L3 | |
価格 | 123,000円 | 160,000円 | 195,000円 |
タイヤサイズ | 700x38C | 26×1.90HE | 700x38C |
全長 | 1,865mm | 1,790mm | 1,875mm |
重量 | 22.4kg | 23.2kg | 20.0kg |
変速機方式 | 外装7段シフト | 外装7段シフト | 外装8段シフト |
1充電あたりの 走行距離(AUTO) | 約36km | 約54km | 約58km |
バッテリー容量 | 8.0Ah | 12.0Ah | 12.0Ah |
フロントバスケット | 4,400円 | 4,400円 | 8,250円 |
泥除け | 標準装備 | 7,700円 | 7,700円 |
特長 | スポーツタイプ最安値 | フロントサスペンション | ダウンチューブバッテリー |
ベロスターのみ標準搭載バッテリーが8.0Ahとなっており、そのため走行距離が短くなっているのですが、別売で12Ahや16Ahのバッテリーも用意されているので、一回当たりの走行距離が36kmを上回る場合は問題ありますが、そうでなければ、バッテリーが弱ったりして買い換えるタイミングや、予備のバッテリーを購入するタイミングで、それらの容量UPのバッテリーを購入、利用する事も可能です。
筆者はベロスターのフラットアクアブルー&ブラックのボディ色に一目惚れしたので、もしハリヤやXEALT L3(旧製品名ジェッター)にも同色があれば検討したと思いますが、どちらもブルー系のボディ色がラインナップされていないため、検討対象の俎上に載って来ませんでした。
ただ、筆者が装着必須と考えるフロントバスケット及び泥除けまで含むと、約4~8万の価格差となってしまい、初めての電動アシスト自転車の選択と考えると、その価格差を埋める何かを見出せなかったと言う点も率直な印象となります。
ヤマハ、ブリヂストンとの比較
ブリヂストン | ブリヂストン | ヤマハ | |
製品名 | TB1 e | リアルストリーム | PAS BRACE |
価格 | 174,000円 | 198,000円 | 193,600円 |
タイヤサイズ | 27×1-3/8WO | 26×1.5HE | 26×1.5HE |
全長 | 1,850mm | 1,750㎜ | 1,780mm |
重量 | 22.5kg | 22.5kg | 23.0kg |
変速機方式 | 外装7段シフト | 内装8段 | 内装8段 |
1充電あたりの 走行距離(AUTO) | 105km | 71km | 68km |
バッテリー容量 | 9.9Ah | 15.4Ah | 15.4Ah |
フロントバスケット | 4,323円 | 3,993円 | 3,080円 |
泥除け | 標準装備 | 7,139円 | 7,260円 |
特長 | 走りながら自動充電 両輪駆動 モーターブレーキ | フロントサスペンション フロントディスクブレーキ | フロントサスペンション フロントディスクブレーキ |
同様に、ブリヂストン、ヤマハのスポーツタイプ電動アシスト自転車についても比較してみました。
目を引くのはTB1eの「走りながら自動充電」機能で、ハイブリッド車の回生ブレーキのように、ペダルを止めたり、左ブレーキをかけた状態で充電するそうです。
バッテリー容量9.9Ahで他社の2~3倍程度の走行距離となっています。
また、前輪にもモーターが付いた「両輪駆動」も、TB1e独自の機能となっています。
リアルストリームとPAS BRACEはフロントサスペンションとフロントディスクブレーキが用意されています。
ただ、筆者はどんな感じなんだろうとフロント・リアサスペンションの自転車を購入した事がありますが、バイクと違って車重が軽いため、あまりサスペンション付きの恩恵を体感出来ませんでした(汗)
長く使うと部品が多い分、劣化なども気になりますし、必ずしも必須の装備ではないかなと思います。。
ディスクブレーキについても同様の印象を持っています。
ライバルメーカーの車種の中では、TB1eは価格の割に独自性が高い機能が多く、次に買い換える際には検討対象となりそうに感じています。
電動アシスト自転車の利点
こればかりは実際に乗ってペダルを踏んでみないと解らないと思いますが、モーターによる動力補助があると、かなり楽に走れます。
筆者の自宅周辺の道は平坦なところが多いため、あまりメリットを享受できませんが、日常的に使う道にアップダウンが多いようであれば、なおさら苦労せず走れるだろうと思われます。
ただ、どうしても気になるのが、比較的割高な価格と、それゆえに盗難が気になるところです。
それもあって、初めてのスタイリッシュな電動アシスト自転車の購入であれば、最も安価なベロスターをお勧めします。
バッテリー容量が最小である事以外は必要となる機能は充分装備していますし、バッテリー自体の寿命による買い換えや、充電中に使うための予備バッテリーの購入時に、より容量の多いバッテリーを購入する事も出来るからです。
ちなみに、パナソニック、ブリヂストン、ヤマハの各メーカーとも盗難補償が付いていますし、筆者が購入した販売店も独自の盗難補償が付いていました。
筆者は購入時にメーカーの盗難補償の存在を知らずに、後述する販売店の盗難補償に加入しましたが、もし最初から知っていたら、販売店の盗難補償には加入しなかった可能性が高いです。
メーカー盗難補償比較
メーカー各社の盗難補償を比較してみました。
パナソニック | 定価の30%+組立手数料4,400円負担で新車(購入後3年間) |
ブリヂストン | 定価の30%負担で新車(購入後3年間) |
ヤマハ | 定価の30%負担で新車(購入後1~2年) 定価の50%負担で新車(購入後3年) |
表の通り、多少補償内容が異なっていますが、メーカー選択に影響を及ぼすほどではなさそうです。
自治体からの補助金
数は多くはありませんが、電動アシスト自転車購入時に費用の一部を補助する地方自治体もあるようです。
ただし、その多くが、子育て支援を目的とした幼児シート付が対象だったり、高齢者支援のため65歳以上が対象だったりと、条件付きのようです。
購入される際には、お住いの自治体が該当するかどうか、念のためご確認されると良いと思います。
例えば、首都圏の場合、東京都:葛飾区、千葉県:松戸市、埼玉県:桶川市・熊谷市、神奈川県:厚木市、などが実施しており、金額は自治体によって異なりますが、1.6万~5万円の補助のようです。
購入形態
筆者はここ20年3台ほど、店頭では売っていないような自転車が欲しかったので、ネットで購入してきました。
ただ、どうしても物が大きいため、送料が高かったり、前輪、ペダル、サドル辺りは分解されているので、組立が必要だったりします。
筆者は割と作ったり組み立てたりする作業を好むタイプだと思いますが、作業に場所を取ったり、安全性に気を使ったりする事もあって、自転車はあまり楽しんで組み立てるように感じられなかったのと、梱包材が大量に出たりするのが気になっていました。
今回、ネットで注文して、店頭まで取りに行くと送料無料になる形式のサイクルベースあさひで購入しました。
行きは自宅から電車でも、帰りは自転車に乗って帰れる距離に店舗があったのが大きかったです。
この購入形態であれば、筆者が気になっていた懸念点が全て解消出来ました。
自転車総合保証サービス「サイクルメイト」
筆者が電動アシスト自転車を購入した販売店(サイクルベースあさひ)では自転車総合保証サービス「サイクルメイト」が用意されていて、税込5,280円で以下の保証が受けられます。(自転車本体価格50,000円~299,999円の場合)
- 自転車盗難補償
- 無料点検
- 修理工賃10%オフ
- 出張修理引取り・お届けサービス
自転車盗難補償は各メーカーよりも好条件で、3年間自己負担額が20%となっています。
既述の通り、筆者は事前にメーカー補償を知っていたら、この保証には加入しなかった可能性が高いですが(盗難のリスクと費用を比較して)、ただ、電動アシスト自転車の場合は、無料点検と出張修理引取りが無料な点は割とインパクトあると思います。
故障内容によっては、気軽に近所の自転車屋さんまで押して運んで行くと言う訳には行かない事もあるかも知れませんし。
ベロスター フォトアルバム
やはり日常利用では、フロントバスケット、泥除け、チェーンカバー、スタンド、カギ、ヘッドライト、ベルが標準装備されているのは便利です。
※フロントバスケットのみ別売
サドルは少し細身ではありますが、日常利用で特に困る事はありません。
グリップは独自の形状をしていますが、握りやすく、フィット感も上々です。
別売のフロントバスケットはヘッドライト上のネジと後方のステーのネジとで固定します。
作業難易度はそれほど高くありません。
バッテリーを取り外すには、カギ(車体用と同一)でアンロックし、スライドして取り外します。
ですので、車体の鍵が掛かった状態でないと、バッテリーは取り外せなくなっています。
充電器のサイズも小ぶりで、極端に場所を取る事もありません。
チェーン錠だと走行中に格納する場所に悩んだりしますが、車体備え付けのサークル錠であれば、そのような心配は無用でお手軽です。
まとめ
パナソニック ベロスターはスポーツタイプ唯一の定価12万円台(市価は11万円台)でスタイリッシュかつ日常利用向きな電動アシスト自転車が入手できます。
漕ぐ力が軽くて済む電動アシストは、一度経験すると次からは必須になりそうなほど便利な機能ですし、どうしても心配になる盗難についても、メーカーや販売店の保証が付いており、万が一の場合にも財布の痛みが軽減されます。
興味を持たれた方は是非ご検討してみてはいかがでしょうか?